かぶ(蕪) 春の七草

別名:カブラ、カブラナ、スズナ(菘)

すずな
すずな posted by (C)花信風

学名:Brassica rapa
アブラナ科    花期: 春  原産:地中海沿岸、アフガニスタン

花言葉  
誕生花  
名の由来 根の形が頭(かぶり)のようだから説。下部から説。
       別名のスズナは鈴のように丸い根の菜説。
       錫製の丸い瓶子(酒器)から説。

 
根のように見える部分は胚軸、根はその下のひげのような部分。
3月頃、 白い十字の花を咲かせ、ナノハナのような種をつける。
春の七草のスズナはカブのこと。

 
日本には縄文晩期に入ったといわれる。
持統天皇は飢饉対策として角地に蕪を栽培を勅命で奨励している。
平安時代には普及していた。
日本書紀に出てくる「蔓菁(あおな)」は蕪のこと。

・カブは葉だけでなく、丸く太った根部(胚軸)を食べる。
 聖護院蕪は重さ4kgにもなる品種。  (千枚漬は有名)
・野沢菜も蕪の仲間。野沢温泉健命寺の修行僧が京から天王寺蕪の種を持ち帰ったが、風土のなかで根部が縮小し、葉を漬物として食べるようになった。
・与謝蕪村は天王寺に居住いていた。天王寺蕪から「蕪村」という俳号にしたという

 
・蕪は生育が早く、9月に蒔くと11月には収穫できる。江戸時代の農書には「凶作の兆しのある年は蕪を多く植えよ」とあるという。

 
・中国三国志時代の軍師『諸葛孔明』は戦陣を進めると蕪の種を蒔き、葉も茎も根も食べたという

 
【食】たんぱく質、ビタミン、カルシウム、ブドウ糖などを含む。
・滋賀の近江カブは蕪蒸し、スープ煮などに適しているという。
・飛騨の赤カブの漬物。
 「赤カブ検事シリ-ズ」赤カブの大好きな検事を主人公とする和久俊三の小説

kabu-02 
蕪の花のあと 菜の花に似た細長い実を付けていました。



*・゜゚・*:.。..。.:*・゜伝説・物語*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
 いまはむかし、京から東に下る男がありました。
にわかにあやしい心持ちになり、我慢ができません。
男は畑のカブの大きいのを引っこ抜き、穴を開けて その中に精を注ぎこむと垣根の中に放り投げ、すっきりした顔で立ち去ったのでございます。
 その家の娘が「あら大きなカブ、穴が開いてておかしいわ」といいながらも食べてしまいました。すると男を知ないのにみごもり、可愛い男の子を産んだのでございます。
 東からの帰途、男が垣根の前を通り「ここでカブにいたずらしたっけ」と独り言を申しますと、賭け出てきた母に家に引っ張りこまれ、自分にそっくりの子どもを見せられたのでございます。男はぐうの音もでず、そのまま婿入りしましたとさ。(今昔物語)

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