花信風 季節からのたより

季節と花を追いかけて。花の名前や由来、伝説・・・・を集めています。 過去記事は、加筆などして日付を移動させたりしています。

カテゴリ:七草 > 春の七草

七草(ななくさ)

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芹、薺、御形、繁縷、仏の座、菘、蘿蔔

この七草を積んでくることが”若菜摘み”。

秋の七草が観賞用なのに対して、春の七草は食用です。




古では、初の子日の行事だったものが、
中国から入ってきた「人日の節句」と結びついて
1月7日に行われるようになったと云われています。

旧暦の1月7日頃には これらの若い芽が生えていたのでしょう。

野菜不足を補いたい気持ちもあったのでしょうかね。
無病息災を願ったそうです。


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七草粥を食べるようになったのは室町時代以降で、
それまでは吸い物に入れていたそうです。

七草の種類もその地方によって異なるそうです。

今の私たちには、年末年始の暴飲暴食で疲れた胃に、
ちょうどいい食事となっています。



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1月の華

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2017年も 向島百花園の七草籠を見に行きました。


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年末に販売された 献上七草籠

籠が美しいです。

みるだけで 清々しい気分になります。



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皇室に献上されています。



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青々とした若菜

食べるのがもったいない~

それじゃダメじゃん


茶亭では、七草粥もいただけます。



我が家は フリーズドライの七草での七草粥

七草ナズナ 唐土の鳥が・・・トントコトントコ

と言いながら混ぜました。





【新年の季語】 七草粥 七日粥(なのかがゆ) 薺粥(なずながゆ)
 

        
          七草の粥のあをみやいさぎよき  松瀬青々
 
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七草籠


春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)
古来より災いを去り、富貴を得られるといわれ、
正月7日に七草粥として食されてきました。
向島百花園では毎年この春の七草を籠に仕立てて「七草籠」を作り、
宮中にも献上しています。 (向島百花園HPより)

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季語    七草 新年



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こおにたびらこ(小鬼田平子) 春の七草

別名:たびらこ ほとけのざ(春の七草)

ほとけのざ (七草)
ほとけのざ (七草) posted by (C)花信風

・学名:Lapsana apogonoides
・キク科   越年草  草丈:10~40cm  ・花期: 3~9月  ・原産:
    

名の由来 田平子は田の畦に生え、地に広がるの葉を仏の座にみることによる。
オニタビラコより小さいということでコオニタビラコと呼び区別している。

 細い茎を伸ばし キクに似た小さい花を咲かせる。


ほとけのざ (七草)
ほとけのざ (七草) posted by (C)花信風
食べられる!春の七草
早春(1、2月)の若い葉は七草粥にする。

中国の『本草網目』、黄爪菜(たびらこ)には「日本では七草のホトケノザである。4月から5月に黄色い花が咲く。民族は飯に加えて蒸して食す。またアエモノにする。」とあります。
中国では今も食べられているという。

似ている花: オニタビラコ

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だいこん(大根) 
春の七草

別名:おおね すずしろ(蘿蔔)



学名:Raphanus sativus
アブラナ科    草丈:10~40cm  花期:4~5月  原産:地中海沿岸・中近東

由来 古名の「おおね」大きい根をもったものという意味。漢音でダイコンとよむようになった。
   スズシロのスズは涼しいの意で、清き白い根説。
   菘代、スズナに代わるもの説。(大言海)
   蘿蔔は漢名。


葉の間から薹がたち茎が分枝して、紫がかった十字形の4弁の花が咲く。
1cmくらいの小さな花。

弥生時代に渡来したといわれている。

 春の七草  スズシロは大根のこと。若い葉を七草粥にする。
ジアスターゼ酵素の働きで米食の消化剤となる。

 古くはオオネと呼ばれて、「大根」をダイコンを音読みするようになったそうです。
タクアンはダイコンを漬けたものですが、臨済宗の僧・沢庵和尚が始めて作ったのでこの名がついたといわれています。品川・東海寺

ピラミッドの碑文には、労働者に二十日大根を食べたという記録があるそうです。

練馬大根は、5代将軍綱吉が尾張から宮重大根を取り寄せ、江戸練馬村の旧家大木金兵衛に命じて栽培させたことにはじまる。一説には練馬の百姓又六が作り始めたとも伝えられている。
 又六の子孫で鹿島安太朗は練馬大根の品種改良に努め、三浦大根など土地に適した新種を作り出しました。

品種は100種以上 桜島大根は径30cm、重さ37kg。二十日大根は重さ10g。
守口大根は長さ2m。

つぎねふ山代の女の木鍬持ち 打ちし大根 根白の白腕枕かずけばこそ 知らぬともいはめ
       古事記 歌謡番号61  大根のように白くてふくよかな腕を愛でています。

季語:【冬】大根、大根引き、風呂吹 大根汁 煮大根
    【春】春大根、大根の花、 【夏】夏大根 【秋】大根蒔く、貝割菜(かいわりな)

 大根引き大根で道を教えけり   小林一茶
 花大根黒猫鈴をもてあそぶ    川端茅舎
 大根の花が呼び込む夕明かり  中西舗土

大根のように白いあなたの腕を枕に・・・褒め言葉 
大根役者 根が白いことを素人にかけている。いくら食べても腹に当たらぬことを、当たらない役者をさしていう。


似ている花 ムラサキハナナ(紫花菜)(ショカツサイ(諸葛菜))

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生協で届いたダイコンの葉の中心に、菜の花のような、つぼみがついていました。
花になるのか、葉になるのか・・・
葉の付け根から切り、ジャムのビンに少し水を入れて育ててみました。

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かぶ(蕪) 春の七草

別名:カブラ、カブラナ、スズナ(菘)

すずな
すずな posted by (C)花信風

学名:Brassica rapa
アブラナ科    花期: 春  原産:地中海沿岸、アフガニスタン

花言葉  
誕生花  
名の由来 根の形が頭(かぶり)のようだから説。下部から説。
       別名のスズナは鈴のように丸い根の菜説。
       錫製の丸い瓶子(酒器)から説。

 
根のように見える部分は胚軸、根はその下のひげのような部分。
3月頃、 白い十字の花を咲かせ、ナノハナのような種をつける。
春の七草のスズナはカブのこと。

 
日本には縄文晩期に入ったといわれる。
持統天皇は飢饉対策として角地に蕪を栽培を勅命で奨励している。
平安時代には普及していた。
日本書紀に出てくる「蔓菁(あおな)」は蕪のこと。

・カブは葉だけでなく、丸く太った根部(胚軸)を食べる。
 聖護院蕪は重さ4kgにもなる品種。  (千枚漬は有名)
・野沢菜も蕪の仲間。野沢温泉健命寺の修行僧が京から天王寺蕪の種を持ち帰ったが、風土のなかで根部が縮小し、葉を漬物として食べるようになった。
・与謝蕪村は天王寺に居住いていた。天王寺蕪から「蕪村」という俳号にしたという

 
・蕪は生育が早く、9月に蒔くと11月には収穫できる。江戸時代の農書には「凶作の兆しのある年は蕪を多く植えよ」とあるという。

 
・中国三国志時代の軍師『諸葛孔明』は戦陣を進めると蕪の種を蒔き、葉も茎も根も食べたという

 
【食】たんぱく質、ビタミン、カルシウム、ブドウ糖などを含む。
・滋賀の近江カブは蕪蒸し、スープ煮などに適しているという。
・飛騨の赤カブの漬物。
 「赤カブ検事シリ-ズ」赤カブの大好きな検事を主人公とする和久俊三の小説

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蕪の花のあと 菜の花に似た細長い実を付けていました。



*・゜゚・*:.。..。.:*・゜伝説・物語*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
 いまはむかし、京から東に下る男がありました。
にわかにあやしい心持ちになり、我慢ができません。
男は畑のカブの大きいのを引っこ抜き、穴を開けて その中に精を注ぎこむと垣根の中に放り投げ、すっきりした顔で立ち去ったのでございます。
 その家の娘が「あら大きなカブ、穴が開いてておかしいわ」といいながらも食べてしまいました。すると男を知ないのにみごもり、可愛い男の子を産んだのでございます。
 東からの帰途、男が垣根の前を通り「ここでカブにいたずらしたっけ」と独り言を申しますと、賭け出てきた母に家に引っ張りこまれ、自分にそっくりの子どもを見せられたのでございます。男はぐうの音もでず、そのまま婿入りしましたとさ。(今昔物語)

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セリ(芹・水芹・世理) 春の七草


別名:根白草 川芹 ツマミナグサ 英名:

学名:Oenanthe stolonifera
・セリ科  ・花期:夏  ・原産:

名の由来 「競り合う」からついた名で、株元から出る根生葉が叢りでる状態をいった。

・日本最古の野菜 セリは日本書紀の頃には食されていた。
『延喜式』(927)には整理の栽培方法が出ている

 早春の芹は軟らかく香も良く、味も良く、歯ざわりもよい。吸い物、酢味噌和え、おひたし、塩漬け、佃煮、セリ鍋、セリ焼き(根を油で炒めた)などにする。
ビタミンA.B.Cも多い。栽培は秋季と春季。野生種は少し硬いが香りはとても良い。
 根元の地下茎が緑色で太く、葉が大きく割ると竹のような節があるのは、毒セリ
山菜摘みがはやっているようですが、気をつけましょう。


丈夫(ますらお)と思へるものを刀佩(たちは)きて かたはの田居に芹子そ摘みける
立派なお役人が芹を摘んでいる光景を歌っている。万葉集巻20

季語
        
      芹焼きやすそわの田井の初氷  芭蕉
      薄曇る水動かずよ芹の中     芥川龍之介
      根白草摘み来し妻の手が匂ふ  安住敦
 


新撰組局長 芹沢鴨。は本名でしたっけ?
「鴨と芹の鍋」鴨の生臭さを芹が消してくれます。

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なずな(薺) 春の七草
別名:ペンペングサ



 

・学名:Capsella bursa-pastoris
・アブラナ科 越年草  草丈:10~50cm  ・花期: 3~6月 ・原産:

花言葉  あなたにすべてを捧げます
名の由来 愛(め)ずる菜から説。夏にない夏無から説など・・・・
       果実の形から三味線のばちにたとえペンペングサという。

秋に芽生え、ロゼットで冬を越す。
縁が深く切れ込む根生葉を放射状に広げる。
茎の先に花序をつけ白い十字花をつける。
果実は平たいハート形。


食べられる!春の七草 に入れられる。
早春(1、2月)の若い葉はお浸しや胡麻和えなど食用、薬用にされた。

 
   濡縁や薺こぼるゝ土ながら   嵐雪
   よくみれば薺花咲く垣根かな  芭蕉
     猫走り三味線草の花ゆらす   山本文子
 

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明けましておめでとうございます

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七草籠


「芹(せり) 薺(なずな) 鼠麹草(ごぎょうそう) 繁縷(はこべら) 

臭蒿(ほとめのざ) 菘(すずな) 蘿龍(すずしと)これぞ七草」 

南北朝時代の四辻左大臣善成の歌にした。これが今の七草の由来。



 もとは七つと決まってはなく「菜々」ではなかったのかと思われる。




季語    新年

七草籠土をこぼしてかなしけれ  石田波郷



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はこべ(繁縷) 春の七草

別名:ハコベラ・ヒヨコグサ 古名:朝菜 英名:チック・ウィード


はこべら 繁縷
はこべら 繁縷 posted by (C)花信風


・ナデシコ科  越年草  草丈:10~30cm   ・花期: 3~9月  ・原産:
 
花言葉  いじらしい
誕生花  1月9日
名の由来 ハビコルから来た説など。
漢名の繁縷はよく茂り葉の中に糸があることに由来。
鳥がよく食べるのでひよこ草とも呼ばれた。ほか方言は100以上あるといわれる。


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葉は対生している。這うようにして広がる。茎には片側に短い毛がある。
白い小さな花で花びらは5枚。それぞれの花弁がVの字に深く切り込まれているので
10枚にみえる。 道ばたでよく見かける。日当たりを好む。

アリに種を運んでもらう!種にアリの好きな栄養分が突起状についていて、アリが巣に運んで食べ、種の部分を捨てる。こうして種が遠くまで運ばれる。


食べられる!春の七草
早春(1、2月)の若い葉は七草粥にする。小鳥やウサギの餌としても利用された。

 昔は民間薬として、全草の煎じ知るを利尿、催乳、浄血作用に服用した。
炒って塩を加えたものを「ハコベ塩」といい、歯磨き粉に使った。

似ている花  ミミナグサ
小形で茎が紫色っぽいコハコベ、花弁のないヨーロッパ原産のイヌハコベ
私には区別ができませんが・・

・いざ子ども香椎(かしひ)の潟(かた)に白妙の袖さえぬれて朝菜摘みてむ
 *朝菜はハコベの古名                        巻6 957 大伴旅人
 
・子諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ 緑なす繁縷は萌えず若草もしくによしなし
                                        「落梅集」島崎藤村
     ・カナリアの餌に束ねたるハコベ哉   正岡子規
     ・犬抱いてはこべの道を獣医まで    小林清之介
     ・園の雨はこべ最もみどりなる      富安風生


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道路は舗装され、見かけることは少ないですが、街路樹の根元にたまに見ることがあります。
庭にハコベが生えました。柔らかい緑色です。小鳥が食べに来るかも、「無農薬ですよ!」。
アリに種を運んでもらう!これってスミレと一緒。



 
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