花信風 季節からのたより

季節と花を追いかけて。花の名前や由来、伝説・・・・を集めています。 過去記事は、加筆などして日付を移動させたりしています。

カテゴリ:秋の七草

すすき(芒・薄)
別名 カヤ、尾花、乱れ草、振袖草


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学名:Miscanthus sinensis                  秋の七草   
イネ科 多年草  花期:8~9月  原産:アジア東部


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          2017.10.30 日差しにキラキラ光っています。


花言葉  勢力
誕生花  
由来    すくすく育つ木等の説。
       尾花 ススキの花穂が獣の尾に似ているところかついた名。
       振袖草 風に揺れるススキは、振袖の乙女が招いているよう?


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すすきの葉は幅広く長大。縁は硬くざらついている。
日当たりの良い山野、丘陵、鉄道沿線など。

長い茎を(カヤともいう)刈り取って屋根をふいたり、ぞうり、すだれ、ほうき。
家畜の敷き草、飼料、燃料、花材、綿の代用など。人の生活に役に立ってきた。
野原や山の日当たりのよいところに群落を作り、穂波が銀色に輝いて美しい。
春は里から、秋は山からやってくる。
風になびく様子は頭をなでられているようです。
ススキの穂を見ると、秋の来たことを実感します
お月見にはススキを月神への依代として一本立てるのが正式。
この穂で作ったミミズクは東京雑司ヶ谷の鬼子母神のお土産として有名。
上代(奈良以前)は、ススキやアシなどを束ねて サヤサヤと鳴らして楽器のように使った。

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          2017.10.30 強風に翻る

万葉集には17首。古名:須々伎、尾花。
 
人皆は萩を秋という吾は 尾花が末し秋とは言わむ
  読み人知らず 第10巻2110

道の辺の尾花がしたの思い草 今さらに なぞ物か念はむ
            巻10 2270

はだすすき尾花逆葺き黒木もち 造れる室(むろ)は万代(よろづよ)までに
     太上天皇 巻8 1637  

初尾花花に見むとし天の川隔(へな)りけらし年の緒長く
            巻20 4308
(初尾花=新妻・許嫁)花を見たいのに 天の川が隔てているらしい、長い間

・秋の野おしなべたるおかしさは薄にこそあれ 枕草子


季語    秋
          幽霊の正体みたり枯れ尾花
          山は暮れて 野は黄昏の薄かな    蕪村
          折りとりてはらりとおもきすすきかな  飯田蛇笏
          枯れ枯れて光を放つ尾花かな      几 董

【伝説】
 光と影、善と悪、神と悪魔、天の神に反逆するものとして地上に送られた天の探女(さぐめ)は邪心をもつ女神で、俗にアマンジャクとも呼ばれる。探女は瓜子姫の幸運をうらやんで取って代わろうとし、もうすこしのところで露顕した。その後、人々は探女を大和の国宇陀(うだ)の野末に引きずっていき、手足をばらばらに引き裂いて捨てた。探女は塵になって飛び散り、世の中は静かになったが、このとき流れた血で一面に茂ったススキの根元は今でも色あせることがない。 (日本)

高野山 「刈萱童」の伝説。
 出家した茅葺道心を石堂丸は母と訪ねるが、女人禁制のため一人で登る。出会った僧と父子の名乗りが出来ぬまま、共に茅葺童で仏教修行に明け暮れた。


山手線の電窓からみえたススキの群生は東京に秋を知らせる風景でした
今はお洒落な街になりました。 また、ある日、JR山手線のある駅の改札近くで、ススキが大きなバケツに入れられていまいた。『自由にお持ちください』と張り紙がされていたので喜んでもらってかえりました。
 その駅はホームが増設され、ススキの生える場所はなくなりました。

シマススキ タカノハススキ イトススキ ハチジョウススキ

似ている: おぎ(荻)
ススキに寄生する花 ナンバンキセル

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八月の華

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ふじばかま(藤袴)の咲く頃

8月のお盆の頃 藤袴が咲き始めました。

華奢な姿と良い香りが好まれます。

万葉の頃は この花を夫を待つ枕元に飾ったそうです。

うん そういう香りかもしれません 

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【季語】 秋
          想ひごとふと声に出つ藤袴  永方裕子

 
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七月の華

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ききょう(桔梗)


天神様のお庭に咲く 桔梗

桔梗の背景の緑は枝垂れ梅です。

手入れの行き届いたお庭は いつきても気持ちがいいです




 
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秋の七草

秋の野に咲きたる花を指(および)折り かき数ふれば七種(ななくさ)の花

ハギの花 尾花葛花 ナデシコの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花

山上憶良  万葉集 巻8 1537・1538



「秋の七草」は約1200年前山上憶良が詠んだ旋頭歌が起こりといわれ、

今も秋の七草として親しまれている。

春の七草が「七草粥」として食べられる野草。

秋の七草は薬用など実利的な花が選ばれている。


澄んだ空気の中、野にひっそりと揺れる草花が秋の訪れを告げる。

『万葉植物新考』によると「萩」を詠んだ歌は141首、

「尾花」は17首、「葛」は18首、「ナデシコ」は26首、

「女郎花」は14首、「藤袴」は1首、「朝貌」は5首。

季語   秋

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萩(はぎ)
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尾花(おばな)

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葛(くず)

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河原撫子(かわらなでしこ)

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女郎花(おみなえし)

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藤袴(ふじばかま)

朝貌には、桔梗説と木槿説があります

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朝貌(桔梗)

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朝貌(木槿)


 ニュース番組などの最後に 花の話題が流れるとほっとします。

良いニュースばかりではありませんが、負の感情で終わるのは

夕食にも 睡眠にも影響すると感じます。

 


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はぎ(萩)
別名 鹿鳴草(シカナキグサ)、秋知草、野守草
英名 bush clover

ハギ060923


学名:
マメ科  落葉低木 樹高:1~3m 花期:夏~秋 結実期:秋 花径:1~2㎝  原産:日本、アジア東北部

花言葉  思案
誕生花  
由来    「萩」という字は秋を代表する草の国字。
       古い株から芽素出すことから「生え芽(キ)」、が転じた説。
       細い枝が長く伸びるところから「延茎(ハエクキ)の転じた説
       葉が歯のようだから歯木から説など。
鹿鳴草 鹿は萩の花の香を好むようで、花札の絵柄も萩と鹿。
秋知草 秋の訪れを知らせる。 野守草 萩は七草の筆頭。
秋の野守はやはり萩でしょう。

枝はやわらかく、風によくしなる。 蝶形花を次々と咲かせる。
花色は白や紅色、ピンクなどいろいろ。

食べられる?
萩の刻み煙草。新芽はお茶。
茎はホウキや小屋の屋根葺き。花は染物。実は粉にして粟と混ぜて餅にした。彼岸に食べる「お萩」はこれに由来する。

万葉集には約141首。(芽・芽子・波義・波疑)
     白露にゆれた姿、月影に揺らぐ風情に心惹かれます
秋風は涼しくなりぬ馬並めて いざ野に行かなハギが花見に 万葉集巻10 2103
恋しくは形見にせよとわが背子が 植ゑし萩 花咲きにけり  万葉集巻10

萩はいと色深く、枝たをやかに咲きたるが、朝露に濡れて、なよなよとひろごり伏したる。さ牡鹿わきて立ち馴らすらむも、心ことなり。  枕草子
お心のままに、折らばこぼれ落ちそうな萩の露・・・。源氏物語
秋萩の花さきにけり 高砂のをのへの鹿はい今やなくらん  古今集 藤原としゆき


季語    秋
          一つ家に遊女もねたり萩と月     芭蕉
          白露をこぼさぬ萩のうねり哉      芭蕉
          小男鹿の喰こぼしけり萩の花     一茶
          三日月やこの頃ハギのさきこぼれ  河東碧梧桐

萩の名所:東京・向島百花園

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ふじばかま(藤袴)
別名 別名:蘭 蘭草 香草 あららぎ らに


藤袴

学名:Eupatorium japonicum
キク科     草丈:100~150cm   花期:8~9月  原産:


花言葉  ためらい
誕生花  
由来    「大和本草」(1709)には、真蘭 和名藤袴 と書いてある。
       新井白石の『東雅』に、蘭は藤袴のことで蘭草とよんでいた。
       花は淡紫色で筒状の花が袴に似ることから、フジバカマの名がついた。

関東以西の湿地に分布。
葉は対生。下葉は3裂。
枝の先端に淡紫色の小さい管状花が群がって傘状に咲く。
全草に良い香がある。花を乾燥させると一層香が増す。

平安の貴族は、藤袴の匂いを衣服に焚き染めた。
匂い袋、入浴、髪を洗うときの香水。

遣唐使が薬用に持ち帰った説。古墳時代に入ってきた説。

万葉集には1首だけなのに 七草に選ばれている。
秋の野に咲きたる花を指折り かき数ふれば7種の花
ハギの花 尾花葛花 ナデシコの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花
山上憶良  万葉集 巻8 1537・1538

「皇后即ち蘭(あららぎ)を採りて・・・」 
日本書紀 充恭紀2年2月
蘭(らに)の花のいとおもしろきをたまへりける御簾のすみより…源氏物語「藤袴」
宿りせし人のかたみか藤はかま 忘れがたき香に匂いつつ 紀貫之 古今集巻4
主しらぬ香こそ匂へれ秋の野に たがぬぎかけし藤袴ぞも 素性法師 古今集巻4
藤はかま主たれともしら露の こぼれて匂う野辺の秋風  公献法師 新古今集
香りめでぬ人こそなけれ藤袴 たれにゆるして花の紐とく  上田秋成

薬効:腎炎などによるむくみ、肩こり、神経痛

季語    秋
          すがれゆく色を色とし藤袴  稲畑汀子

【伝説】
 冷たい秋雨が降る夕暮れ、秋草が咲き乱れる野を 美しい少女がさまよっていた。
はかなげに泣いている。神か幽霊か、あやかしかこの世の者とは思われないので、恐ろしくて誰も近づかなかった。
 一夜が明けた。少女いない。草むらには歩いた跡もなく、見たことのない淡い紫の花が一本咲いていた。
 あの少女は花の精だったのだ、と噂し。彼女がつけていた袴と同じ色をしたこの花を藤袴と呼んだ。(日本)


 似た花 ひよどりはな(山蘭)

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ききょう(桔梗)
別名 朝貌(あさがお)、きちこう、英名:バルーン・フラワー

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                      秋の七草

キキョウ科 多年草  草丈:50~100㎝ 花期:7~9月 原産:日本・中国・朝鮮半島


花言葉  変わらぬ愛、誠実、
誕生花  
由来    漢名の「桔梗」を和音読みした。英名は蕾の姿から。

地味な秋の草の中で、ハッとする美しさ。
互生する葉は先がとがった卵形。
細い茎に青紫や白のロート状の花を咲かす。星型に開く。
蕾は五角形の紙風船のよう。

【薬効】根は漢方薬「桔梗根」と呼び、咳止め、去痰の生薬。

・秋の七草の「朝顔の花」はキキョウのこととされる。
 『新撰字鏡』(898)は、に「桔梗」の和名に阿佐加保とある。

・東北地方の一部では「ボンバナ」と呼び、仏前に供える風習がある。袋状の蕾に先祖の霊魂が宿ると信じられた。

・凛とした花は家紋に採用された。

朝がほは 朝つゆ負いて 咲くといへど 夕陰にこそ咲きまさりけれ
 読み人知らず万葉集 巻10巻 2104
秋ちこう野は成にけり白露おける 草葉も色かはりゆく きちこうの花
 紀友則 古今


季語    秋
         きりきりしゃんとしてさく桔梗かな  一茶
          桔梗の花咲く時ぽんと言いそうな 加賀千代女
 
【伝説】
 ・明智光秀は天正10年6月 織田信長のいる本能寺を夜襲。そのとき旗の「水色桔梗紋」をみて、敵は光秀と信長に知らせた。
・大田道灌(1432~86)江戸城を創設。道灌の栄誉を讃え、桔梗の家紋から、内桜田門を「桔梗門」となづけた。
 道灌とヤマブキの伝説
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かわらなでしこ(河原撫子)
別名 やまとなでしこ(大和撫子)


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学名:Dianthus superbus var. longicalycinus
ナデシコ科  多年草  草丈:30~100cm  花期: 7~10月  原産:日本、アジア


花言葉  だいたん
誕生花  7月30日
由来    「大言海」という書物に、この草の花、形小さく、色愛すべきもの故に、愛児に擬し、ナデシコという」とある。
古名、漢名:瞿麦  瞿は鳥の目の意で花の中心を表し。麦は種が麦に似ているから。
平安時代に渡来の石竹を唐撫子と呼び、在来の撫子を河原撫子と呼ぶようになり、江戸時代には大和撫子と呼ぶようになった。

葉は粉緑色を帯びた広い線形て対生。
花びらは5枚、縁に細かく切れ目がある。オシベは10本。
雌雄異熟

【薬効】種を煎じて、利尿、むくみ、生理不順、膀胱炎。「瞿麦子(くばくし)」漢方薬。

母の日のカーネーションはナデシコ科

季語    秋


野辺見れば撫子の花咲きにけり わが待つ秋はちかずくらしも(万葉集10巻)
瞿麦が花みる毎におとめらが ゐまひのにおひ思ほゆるかも (万葉集18巻 大伴家持)
秋さらば見つつ偲べと妹が植えし 屋前の石竹咲きにけるかも(万葉集3巻 大伴家持)
わが屋戸に蒔きしナデシコいつしかも 花に咲きなむ比(なぞ)へつみん  (万葉集万8巻 大伴家持)

草の花はナデシコ、唐のはさらなり、大和もめだたし。  枕草子

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おみなえし(女郎花)
別名 おみなめし、ちちぐさ、あわばな
英名:パトリシア

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   秋の七草

学名 Patrinia scabiosaefolia
オミナエシ科 多年草 草丈:60~100cm 花期:8~10月 原産:日本、中国

花言葉  親切 美人 優しさ 女らしさ 心づくし 儚い恋
誕生花  
由来    「おみなべし」が語源で、女らしい花説。
       「おみな圧し」が語源で、若い女性のように圧倒するほど美しい説。
       花の色からついた「粟飯」が変じた説。女飯の意という説もある。

葉は羽状に深く切れ込む。
細い茎は直立。上部がよく分枝する。
3~4mmの黄色い細かい花をつける。香りはよくない。
楕円形の平べったい実をつける。

薬効】子宮出血、産後の腹痛、腫れ物、利尿、解毒、下痢
     根をよく水洗いして日干しにする。(敗醤根)
     薬効も女性向けです。

季語    秋

         女郎花の 中に休らう峠かな   高浜虚子
         夕冷えの切石に置くおみなえし  日野草城

花にも 花のかなしみが
誰も知ることができない苦しみが
生きとし生けるもの
みんな背負わなければならないものが
あるのでしょう
 
詩画集『花の四季』 江間章子 

名に愛でて おれるばかりぞ女郎花 われおちにきと人に語るな 僧正遍照

【伝説】

 京の八幡に小野頼風という男がいた。都の美しい女と深い契りを交わして通いつめたが、いつしか飽きて訪れもふっつりと絶えてしまった。
 女は日ごと夜ごと待った。やがて耐え切れず八幡の里を訪れ、ほかに女がいることを知り、男の心変わりを恨んで皮に身を投げてしまった。
 頼風はしばらくは死んだ女を哀れに思い、形見の衣を身近に掛けてしのんでいたが、都で宮仕えするようになると女の面影も薄れ、数年がたった。ふと、昔を思い出して八幡の里に戻ってみると、掛けてあった女の衣は庭に落ち、たおやかなオミナエシになっていた。男が手を差し出すと、花は彼方になびき、離れると元に戻った。魂が宿っているようであった。
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くず ( 秋の七草

別名:裏見草・夏葛・葛藤根・久須架豆良   
英名:


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・学名:Pueraria lobata
・マメ科  蔓性多年草   ・花期: 7~8月  ・原産:日本、中国


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花言葉  治癒
誕生花  
由 来 くずかずら→くずになった。かずらは蔓性の意。
吉野郡国栖(くず)村で、根から採った葛粉を地名にあやかって「吉野葛」の名で売り出して有名になった。
葉の裏は白いので「裏見葛」。転じて「恨み草」

大きな葉は3枚複葉 裏が白い。夜はたたんで眠る。
初夏の頃玉状の新葉を伸ばす。
夏の終わりごろ 葉の間から赤紫色の10cmほどの花柄を出し蝶形の花をつける。
葉に隠れるように咲く花を「裏見の花」怨みに通じるといわれる。
ほんのり甘い香がする。
人里に近くに茂る。
生育旺盛で谷や崖を覆い尽くす。一年で1400m伸びた記録があるという。
黄河流域の緑化に葛が植えられているという。アメリカではカバープランツとして利用されている。

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根は食用となり、葛湯、葛餅、葛まんじゅう。
【薬用】根を干した「葛根湯」は解熱剤。
若菜や花は飢饉の際の救荒食糧であった。

古代には葛の皮の繊維を織って衣料にした。
蔓は縄やカゴの材料にした。

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・万葉集には18首。花を詠んだのは秋の七草にある1首のみ。
 ハギの花 尾花葛花ナデシコの花 女郎花また藤袴朝貌の花  


 をみなえし生うる沢辺の真田葛(まくず)原 何時かも繰りて我が衣に着む
    読み人知らず 巻7 1346
 真は美しさを強調。茎の繊維から布を下り衣服にしていた。 

 我がやどの葛葉日に異(け)に色づきぬ 来まさぬ君は何心そも
   巻10 2295

・秋風のふきうらがえす くずの葉の うらみても猶うらめしき哉


・葛の風に吹きかへされ裏のいと白く身揺るぞをかし   枕草子

葛の花踏みしだかれて色あたらし。この山道を行きし人あり   折口信夫
葛の花ここにも咲て人里のものの恋しき心おこらず        斉藤茂吉


・恋しくば、尋ね来て見よ和泉なる、信太の森のうらみ葛の葉・・・浄瑠璃「葛の葉」
・日本書紀 神武天皇が葛の繊維で土蜘蛛を退治した話がある。

葛の花ここにも咲て人里のものの恋しき心おこらず  斎藤茂吉


季 語
 【春】葛若葉 【夏】玉巻く葛、葛切、葛餅など 【秋】葛、葛の葉、葛根掘る 【冬】葛湯、枯れる葛

      天狗風残らず葛の裏葉哉   蕪村
      葛の葉の吹きしずまりて葛の花  正岡子規
      


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